口唇口蓋裂とともに大人になった僕の今までの悩み

口唇口蓋裂で生まれたブロガー、たかろー(@takaro_potter)です!

そもそも、「口唇口蓋裂って何?」という方はこちらから→生まれたときからの先天性異常「口唇口蓋裂」って何?

先天性異常「口唇口蓋裂」との長い付き合い

口唇口蓋裂として生まれて、早いもので30年近く経ちます。

先天性のものなので、物心ついたときには定期的な通院や成長に合わせた手術が自然な流れで行われてました。

初めは疑問を持たなかった僕ですが、小学校、中学校、高校・・・と成長するにつれて口唇口蓋裂だからこその”悩み”だったり”過ごしづらいなといった気持ち”が出てきました。

20代後半となった今では、口唇口蓋裂も自分の一つの個性だと思っていて、特に大きな悩みはないです。

今回は、口唇口蓋裂の当事者としてどんな悩みを抱え、大人になるにつれてそれがどう変化していったのか、同じような悩みを持った人たちに向けて少しでも手助けできたらなと思っています。




幼少期に初めて気づいたみんなとの違い

「口、なんか変じゃない?」など、質問攻めにあった幼稚園時代

幼稚園の入園式の日に隣に座っている子から言われた言葉「口、ケガでもしたの?大丈夫?」

正直なところ、最初は「何言ってんだろうこの人」と思ってました。

たくさんの同世代の人たちと初めて出会った幼稚園。戸惑うことばかりでした。

このころの悩みといえば言葉がうまく伝わらないこと。

自分ではちゃんと言いたい言葉を発声しているつもりでも、相手に伝わるのは8割程度でしょうか。

特に、「た行」や「ぱ行」などの発声をする際には伝えるのに苦労しました。

それが原因で、何度も同じことを聞き返されたり、伝わらないことにイライラしたり・・・

なんともいえない苦しさ、もどかしさが出てき始めた幼稚園時代でした。




学生時代の悩みや大人になるにつれての気持ちの変化

小学校低学年の頃

小学校に入学し、授業の合間や放課後に遊ぶ友達も増えていきました。
でも、幼稚園の時の苦しさがさらに大きくなる出来事が!!

それは主に、複数の友達と会話してたときによく言われたこの言葉・・・

「えっ?今なんて言ったの?」

よく、言われてました。

特に、早口でしゃべっていたわけでもありません。でも、聞き返されるんです!健常者に比べて、割合的に大きかったと記憶してます。

それは、なぜか。

口唇口蓋裂の人は、鼻から抜ける空気の量が健常者よりも多く、うまく発声できない音がどうしても出て来るためです。

※後に、成長の過程で、手術、言語聴覚士さんによる発声指導などで改善できます。

このころから、「あ・・・また聞き返された・・・僕は普通に言葉を発しているだけなのに」と感じることが多くなりました。

何度も聞き返してくる人と何となく理解してくれて分かろうとしてくれる人の2パターンの人がいましたが、前者の人とは自分から距離を置くようになりました。

ムキになってわかってもらおうと何回も言うことが多くなると、ストレスも溜まり学校に行くこと自体が嫌になっていたかもしれません。

通院している病院の言語聴覚士さんから発声の注意点も教えてもらったので、それを友達との会話の時は少しずつでも意識して丁寧にしゃべるようにしました。

ほかの人たちの早い会話には乗れないこともありましたが、自分のペースを崩さずにやっていきました。

話し方をよく馬鹿にされていた小学校高学年

口唇口蓋裂関連の手術をし、発声についてもほとんど不自由はなくなりました。

スポーツも始めて、低学年までの暗い感じの気持ちはだいぶ上向いてるかに見えました。

チーム内では同学年だけでなく年上も年下もいるという環境。大きな声で元気よく振舞おうと自己紹介の段階から張り切っていました。

ただ、数か月して練習などにも慣れてきたころ、徐々にいじられ始めました。話し方を・・・。

周りからしてみると僕の話し方は、全体的に力がなく、話し方をことあるごとに笑われながら馬鹿にされてました。

馬鹿にしている側から見れば、ただおもしろくて笑っているだけなんでしょうけど、当の本人はかなりダメージ受けてました。

それ以来、数人がちょっと離れたところから僕の方を見て笑っていたら、「なんか馬鹿にしてるのかな・・・」と思うようになってしまいました。

今思うと、被害妄想が結構あったかもしれないですが。

口唇口蓋裂のことがずっと不安だった中学時代

中学といえば思春期の始まりですよね。

女の子と話すの恥ずかしくてなかなか近づけなかったり、好きな人ができたり少しだけ親に反抗したり…

ここまでは、思春期特有の誰でも経験することだと思います。ただ、口唇口蓋裂と共に生きてきた僕にはさらなる悩みがありました。

「小学校の時と同じように口のことで馬鹿にされたりするんだろうなぁ」と。

周りを気にし、女の子とも話せず、体育会系の人たちとも話せず・・・

家族や近しい友人は、「そんなに気にすることはないよー」とは言ってくれてましたが、中学時代はかなり居心地の悪い日が大半でしたね。

ただ、僕は水泳部に所属していたのですが、泳いでいるときだけは無心で何もかも忘れて取り組めていました。

ストレスをためずに中学3年間を過ごせたのは、この水泳のおかげかもしれないです。

初めて不安が消えていった高校、大学時代

高校~大学時代を振り返って思うのは、この一言の通りだと思います。

「自分が思っているほど、周りは、僕の口のことだったりを気にしてなんかない!自意識過剰になってるだけかも!?」

見た目や話し方などよりも、性格などの内面を重視して接する人が増えました。

高校・大学時代に口や話し方のことをとやかく言われた記憶はないです。

僕の方から、実は口唇口蓋裂でね・・・っていう感じで話をしない限り話題に上がることはありませんでした。

話をした時も、反応としては「へぇ~、全然そんな目立たないね」とか「大変だったんだね~」とかそんな感じです。

あ、みんな大して見た目のことに興味ないんだなってその時思いました(笑)

それぞれの個性を尊重して接してる感じ。

まあ、一部の人たちは見た目のことを聞いてくる人もいましたが、そこは一切接点を持たないようにしました。

そういう人しか周りにいないからと言って、無理に付き合いをすることはないですからね。自信喪失にもつながってきますし。

 

考え過ぎてしまって、にでもなったら大変です!

口唇口蓋裂として生まれて~現在、そして将来

今は、ほぼ口唇口蓋裂のことを変に気にして過ごしたりはしてません。

自分自身でも、これは個性なんだと思っています。
生まれてからこれまで何度も手術をしたり色々と悩んだりしてきました。

これは、もしも健常者だったら経験できなかった貴重なことだと思っています。

口唇口蓋裂の人は、日本では1000人に1人の割合といわれていますが、ものは考えようで1000人に1人しか経験できない貴重な経験をしたなとポジティブに考えてます。